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#0010 BBBレポート

ケルン生まれで、ベルリン育ちの「ブレッド&バター」が、バルセロナで開催されるようになり、来場者が10万人に届く勢いだというので、行ってきましたが、その結果は驚くことばかりでした。
まず、バイヤーの入場資格審査については、出展者との繋がりを証明する、契約書、請求書、注文書のコピーなどのいずれかが必要になります。
受付は、ひとりで3〜5ヶ国語は対応でき、5ヶ国語のガイドブックが別々に存在します。

入場カードがある場合は、すぐにストラップを支給されますが、ゲートでは、入場証と写真つき身分証(パスポートなど)を提示し、OKの場合は、腕にミサンガのようなものをつけて入場します。そのため、入場にはかなり時間がかかる場合があります。著名ブランドが大きなスペースをさいて出展していますが、基本的には商談のためというよりプロモーションの場として活用しているようです。それで成り立ってしまうところが、BBBの凄いところです。

ちなみに、ホールはきれいでも、オシャレでもありませんが、カジュアル色が強いので、それで良いのでしょう。通路には、カーペットも敷いてありませんが、ホールごとのイメージ作りは、工夫されています。
会場内は、スピーカーから音楽が比較的大きな音で流れており、商談優先の小規模な出展者と来場バイヤーには不評でした。

ライブペイント、コンサート、ショー、スケートボードのランページパフォーマンス、バーベキューレストランなど多彩なイベントは、昨年ほかの国の展示会でも似たようなことをやっていましたが、その会場は閑散としていてBBBとは、似ても似つかないものになっていました。

BBBオリジナル商品売り場があったり、それが結構売れていたり、屋外展示場のビーチデッキや大きなクッションで1日中、日光浴しているひとがいたり、プレスルームでは昼から自由にビールが飲めたり、夜のゴシック地区や港は、出展者主催のパーティーで翌未明まで盛り上がたり・・・・
で結果、来場者は前回より約一万人少ない89,168人。
さて、次の一手が、楽しみです。

#0009 つけ狙う営業

2年近く前、昨年の7月展に向けて出展セールスを行ったときのことです。
二日間で相当の数の会社に提案を行ったのですが、今年の1月も含め、一件も成果につなげることができませんでした。
ところが、そのうちの複数の会社が、次回の7月展に出展いただけることになりました。

そういえば、何年か前のIFFのとき、繊研新聞にも広告を掲載いただくような規模の婦人服メーカーさんが、一件も注文がとれず、運営事務局に来られて、
相当なお怒りを表明され、お帰りになったことがあります。
(かなり穏やかに表現させたいただきましたが、あのときは・・・)

ところが、その会社は、次の回も出展されたのです。
広告担当営業マンが確認したところ、会期後に、名刺交換をした専門店はもちろん、名刺交換はしなかったが、出展内容を見てくれていた百貨店からの
アプローチなどもあり、予想を超えた商談につながったということでした。

ということで、「出会いは大切に」結果がすぐに出なくても「ポジティブシンキング」そして「つけ狙う営業」が、マイブームです。
みなさんも、マイブームに便乗しませんか?

#0008 「できるひと」より「できたひと」

展示会を主催していると、いろいろ辛いことがあり、主催者同士でグチをこぼすこともあります。
「訴えてやる!」「詐欺師!!」「流れてる曲、暗くありません?」などと言われ、挙句の果てに、乱暴狼藉におよぶ方もおられます。
また、できる人(弁の立つ人)とのやりとりも、閉口することがあります。

でも、いちばん辛いのは、クリエーターズ・ビレッジやプラグインで、知り合いのデザイナーが不合格になったときです。
不合格の理由は、言ってはいけないルールになっていますが、いろいろあります。
たとえば、私は、著名な先生方が審査をするデザインコンテストで、審査結果の集計をしたことがありますが、票が分散することは、稀ではありません。

海外の著名な展示会の主催者や審査担当者の話もさまざまです。
「私の展示会には、こういうものが足りなかったんだよ」とおっしゃられ、不思議なものが合格。
「出展して欲しいタイプのデザイナーでも、似たテイストのものがいくつもある必要はないんだ」と3人の内ひとりだけ合格。
「稚拙だけど初めてだから合格!!」かと思えば「最初は期待してたけど、ちっとも良くならない」から不合格。
逆に「合格したけど、審査員との相性が悪かったから、出展を辞退しました」なんていうこともあります。

私の場合は、審査員に任せた結果、常連さんや海外で知り合ったデザイナーが、不合格になってしまったりするのですが、審査員の決定には、異議を挟まないと約束しているので、嬉しい悲鳴をあげながら、さらに良い展示会を目指すしかありません。

あるとき、不合格になったデザイナーさんが、海外の展示会に出展しているのに出くわしてしまいました。
また「僕たちの仲もこれまでですね」とか言われると覚悟を決めて、話しかけたとき「残念ですけど、もっと頑張れっていうことですよね」と言われたときは、「できたお方や」と感動しました。
しかし、そんなひとばかりのはずもなく、これからも様々な方に鍛えられながら、主催者人生を歩んでいくしかないと、決意を新たにする今日このごろです。

#0007 伝説の重み

昔、「PLUG IN / plug out」 という展示会がありました。
その展示会は、主催者の自業自得も含め、さまざまな要因が重なり合い、ひどい展示会という伝説が誕生してしまいました。

但し、出展者の中には、百貨店9件と商談ができたブランドもあり、アンケート的表現をすれば、「悪かった」「普通」「良かった」がほぼ同数でしたので、その面からだけ見れば、初開催の展示会としては、合格点と言えないこともありませんでした。

とは言え、ファッションの展示会には、商談結果以外にも、重要な要素があります。
主催者は伝説に立ち向かうべく、名称、コンセプト、会場などあらゆる面でのイメージチェンジを試みましたが、伝説には伝説の重みがあり、なかなか、これを払拭することが出来ませんでした。

しかし、回を重ね、若いスタッフのアイデアと実行力もあり、「PLUG IN」 と 「PLUG IN -Access-」と名称を変えたふたつの展示会は、イメージがよく、規模もちょうど良く、商談も活発な展示会として、新たな伝説を積み上げ始められるところまでくることができました。

先日、PLUG IN / plug out のときから、出展し続けている方から、「あのとき獲れた、新規の3件、今でも取り引きありますよ」と言われたとき、展示会をやってっていて、本当に良かったと、しみじみ思うことができました。

#0006 海外の展示会の話です。

その展示会Aは、2000年頃までは評判をとっていたのですが、展示会の評価が下がり始めると同時に、日本でも開催されるようになりました。そのとき複数の日本人が、約80万円の参加費を払い出展したのですが、その出展の理由が「逆輸入みたいでカッコイイから」というものでした。

また、やはり評判の良かった展示会Bは、大きくなりすぎた結果、評判を落とし、出展者集めに苦労するようになったのですが、昨年、そこに日本人が二人出展していました。一人は、知り合いに勧められて。もう一人は、良い展示会だと思って自分からアプローチしたそうです。

展示会は一度評判になると、流れが変わっても、しばらくは伝説が残ってしまうようです。最近、パリやミラノでは、展示会の情勢が、めまぐるしく変わっています。
たとえば、展示会Cは、ほかの都市の展示会主催者の間でも、イメージがよいことで評判ですが、地元では、来場者が減って、商談にならず、出展者が困り果てている、なんていうこともあります。

海外の展示会への出展を検討されている方は、直近の状況を体感した複数のひとの意見を聞くことが必要です。去年まで、明らかに評判だった展示会も、今年は、ひとによって評価が下がっていたり、その逆もあります。

最良の策は、エントリーする前に、自分の目で現場を確認することでしょう。
知り合いのデザイナーは、1月と9月の展示会に出ていましたが、3月と10月の展示会に移るために、3シーズンほど各展示会の現場を確認しに行きました。

出展者のテーストやグレード、来場者の雰囲気、商談の様子、初出展者の会場内の位置などが確認できれば、不要な後悔を避けられるでしょう。
そして、もうひとつ重要なことは、一回や二回の出展で浮気をしないこと。

そうそう、私たちも海外で展示会を主催できないか、現地調査も含め情報収集中です。みなさんも、頑張ってください。

#0005 バイヤーの皆様へ。

IFFのような規模の展示会は、1999年以前は日本にはなかったので、初期のころは、来場者された方々は、ある種の戸惑いのようなものをもって会場を周っているような雰囲気がありました。

たとえば、百貨店やセレクトショップのバイヤーさんを、取材すると「いくつか面白いものはあったが・・・」とか「買うべきものはなかった」という応えが返ってくることが多かったのです。(ただし、そんなときでも、彼らのライバル店の優秀なバイヤーは、ちゃんとバイイングしていたんですけどね)

しかし、回を追うごとにバイヤーのみなさんもIFF会場で経験を積まれたようで、2002年ごろからは、「商談が活発な展示会」(ありがとうございます)「ちゃんと商談をしている展示会」(どういう意味じゃ?)といった評価を、ファッションビジネス業界からはもちろん、東京ビッグサイトの方や、異業種の大きな展示会の主催者の方々からもいただくようになり、現在では、物見遊山的な周り方をするようなバイヤーさんは、絶滅しつつあるようです。

警告!!
もちろんバイヤーさんではないと思いますが、
ごく一部の来場者さんが、会場で隠し撮りをする
ケースが見受けられ、事務局にクレームが来ています。
かっこ悪いし、トラブルの元ですし、そもそも違反行為です。
やめてくださいね。

#0004 「すみずみまで、ご覧ください」

次回のIFFに出展を予定している]さんは、ラスベガスの展示会に行くときは、立場が逆転し、バイヤーとして展示会場をくまなく歩き回り、隅々まで目をひからせます。 そんな甲斐もあり、自社ブランドを補完できるブランド「Y」を見つけてくることができました。

十数年前とは様変わりと言われても、今でもラスベガスの展示会場には、日本人バイヤーが大勢歩いていますから、]さんは、当然ほかの日本人バイヤーもYを買い付けているだろうと思い込んでいたのですが、ある日、連絡すると「注文してくれた日本人は、お前だけだったよ」と言われました。

その後、自社の展示会にYも展示したところ、まとまった注文がはいったので、早速、その結果を連絡すると、「日本の代理店になってくれ」ということになりました。
]さんにとっては、結果としては良かったのですが、「何故ほかの日本人バイヤーは、Yに目をつけなかったのだろうか」という疑問は残ります。

IFFに来場予定のあなたも、]さん目指して、会場をくまなく周っていただきたいと思います。

#0003

何年か前に、パリの展示会で、IFF出展の常連さんにお会いしたときのことです。

「やっぱりパリの展示会は違いますね。IFFはやめて、これからはパリの展示会一本でいきますよ」と言われてしまいました。
ところが、その会社は、2年もしないうちにパリの展示会から姿を消してしまいました。 海外の展示会に出展し続けるのは、そう簡単なことではないということでしょう。

一方、知り合いの日本在住デザイナーAさんは、2000年9月から、毎年2回パリの展示会に出展しつづけ、当初は注文がゼロでしたが、いまではパリの百貨店をはじめ、世界中のバイヤーを相手に創作活動を行っています。
 
出展料金、渡航費、宿泊費、通訳費を年2回払うのは、小さな会社には大変なことです。しかし、固い信念、仕事上の創意工夫などの条件が整うと、中堅企業でさえ継続できないことが、3人ぐらいでやっている会社にでも、できてしまうということのようです。

話しがそれますが、公的助成金のようなものを利用して、海外の展示会に出ている人の話を聞くと、固い信念が感じられないことが多いのは、世界共通のようですね。
もちろん例外はありますが、自費で出展しているひとの話しを聞くと、迫力が違います。

さて、「繊研新聞 月刊CD−ROM」の2002年10月版をお持ちのかたは、プルミエールクラスで検索してみてください。A社の記事がでています。いつか海外の展示会に挑戦しようと考えている方には、参考になると思いますよ。

#0002

パリの展示会に行ったとき、パリ在住の日本人デザイナーに聞いた話です。
彼女のブースは、バイヤーがいるときはもちろん、そうでないときも活気があるのです。(性格って大事ですね)
ところが、隣のブースにはバイヤーがちっとも寄り付かない。
隣同士のよしみで話をしているうちにわかったのですが、その出展者は来場促進のためのDMを全く打っていなかったのです。
そこで、なぜDMを打たないのかと聞くと、来場者が多い展示会だから、DMは必要ないと思った、という答えが返ってきました。
彼女は、自分たちは毎回出展していても、すでに取り引きのあるバイヤーはもちろん、取り引きが途絶えてしまったバイヤーや、パーティーで知り合ったばかりのバイヤーにもDMを出しているし、重要なバイヤーには電話もしていることを話してあげたそうです。
実は、IFFの出展者さんの中でも、DMを出していないという話を聞いたことがあります。
通常の業務に加えて、IFFの準備も重なり大変お忙しいと思いますが、新たな出会いをゲットできる、せっかくのチャンスですし、ブースが賑わっていると、DMをもらっていないバイヤーも覗いてくれるという効果もあります。

「DMは、出さなくていいや」と思っている方が、もしいらっしゃったら、是非この話を参考にしていただきたいと思います

#0001

今日からコラムを立ち上げることになりました。
第1回となる今回は、出展者の社長さんと、あるパーティーでお会いしたときの話です。
社長さんは、「合同展示会っていうのは、ブースによって残酷なほどに明暗が分かれるんですね」とおっしゃられました。
どういうことかというと、この会社は初期のころは、ブースの訪問人数が大変少なかったというのです。
一方、見渡すと自分たちより、普通に考えれば、条件の悪い場所なのに賑わっているブースがある。
万単位の来場実績のある展示会に出展すれば、成功間違いなしと思い込み、失敗すれば二度と出展しないという事例も多々あるのですが、この会社は、成功している会社を観察し、自分たちに何が足りないのかを真剣に考えました。
そして商品企画はもちろんですが、ブースのレイアウトや装飾から、人の動き方まで研究したようで、回を追うごとに出展内容が進化し、結果として15回連続出展いただくまでになりました。
IFFは、複数小間で連続出展している会社でも、出展位置をときどき奥の壁際にしてしまうことがある展示会ですが、そんなときでも、この会社は、しっかりお客さんを集めて商談されています。これは、また別の努力もしているのでしょう。
次回は、今回の続編的な内容でお届けしようと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

senken shimbun senken shinbun